持続可能な社会をめざして、販売者として貢献したい
Nたま12期生 高橋里加子さん
■Nたまに参加したきっかけを教えてください。
大学では農学部で、食品に関する勉強をしていたのですが、座学ばかりで物足りなさを感じていました。そんなときに漠然と国際協力に興味を持ち、大学2年生のときにICANが行っているフィリピンへのスタディーツアーに参加しました。フィリピンでは路上で生活している子どもたちや家族の話を聞いたり、キーホルダーなどの小物を作って生計を立てている現場を見せてもらいました。単純に食料を配るだけじゃなくて、そこに住んでいる人が生計を立てる方法を提供することが大切だと実感しました。NGOがその手助けしているのを見て、帰国後、NGOのことをもっと知りたいと思ってNたまに参加しました。
■Nたまで一番印象に残っていることは何ですか?
国際協力カレッジで、フェアビーンズの林口さんからフェアトレードのお話を聞いたことが印象に残っています。そこで初めてフェアトレードについてきちんと理解することができました。フェアトレードは、ビジネスとして利益を出しつつ、生産者が安定した生活をできるようなサイクルが回るしくみだと思います。単なる支援ではなく、経済の輪から外れてしまった人が、輪の中に戻ってこれるという点が素晴らしいです。そのあと、フェアトレードの学生ネットワーク団体であるフェアトレードスチューデントネットワーク(FTSN)の立ち上げに関わりました。またフェアビーンズでは今でも時々アルバイトをしています。
■フェアトレードへの関心は、現地の人が生計を立てられることが大切だというフィリピンでの気づきと共通していますね。フェアトレードを知って、何か生活に変化はありましたか?
生産者のことを考えるようになりました。フェアトレード商品を買うことはもちろん、国内や地域で丁寧に作られているものを大切にしようという意識が生まれました。海外に行かなくても、足元でできることがあるんだなと思いました。■今はさんぐりあの編集委員としても活躍していますね。さんぐりあでフェアトレードや学生団体について取り上げるということがきっかけで、参加するようになりました。編集委員をしているといろんな情報を知ることができ、名古屋のNGO業界のトレンドが分かるところが良いですね。
■今後どのような活動をしていきたいですか?
今は民間企業で働いているので、基本的にお休みの日にNGOに関わっています。これまでいろいろな活動をしてきましたが、これからはもう少し範囲を絞っていく時期なのかなと思います。具体的には、国内で食べ物に関わる活動ができたらいいなと。売れるべきものが売れるように…人や環境にやさしく、かつ適正な値段のものが売れるように働きかけていけたらと思います。
■ありがとうございました。
フィリピンスタディツアーにて現地のお母さんに手編みのキーホルダーの作り方を教えてもらいました。