学校や教育を軸にして社会に貢献したい
Nたま15期生 髙田信英さん
Nたまを受講したきっかけは?
高校で地歴公民を教えており、スキルアップのために教員向けの開発教育指導者研修(JICA中部主催/NIED・国際理解教育センター協働)を数年前に受講したことがきっかけでした。NGO/NPOの活動が自分の身近なところにもあるということや、生徒に知識を伝えるだけでなく自分自身が行動することの大切さを知り、NGO/NPOの活動に興味を持ちました。翌年、NPO法人泉京・垂井の「あどぼの学校」に参加し、NGO/NPOが関わる現場を見聞きするうちに、さらに見識を広げたいと思いが強くなり、Nたまを受講することに決めました。
Nたまで印象深かったことは?
人との出会いです。Nたまには大学生から定年退職後の方まで、普段はなかなか関わる機会がない様々な年代の人が参加していたので、色々な意見に触れることができました。その中で特に、子どもたちへの支援に熱意をもって取り組んでいた大学生に影響を受けました。彼は子どもの目線で物事を捉え、子どもに寄り添うことのできる支援とはどんなものかということを考えている人でした。教員という立場で子どもと接することの多かった自分にとっては、彼の視点がとても新鮮で、子どもと接することや教育のあり方について改めて考えるよいきっかけになりました。
Nたま修了後の進路は?
Nたま受講中は進路に迷った時期もありましたが、最後にはやっぱり自分の軸は「教育」だなと感じました。未来の社会を作っていく子どもたちへ、今の自分の職業の中でできることをしていきたいと思い、学校や教育を軸にして活動を続けています。
具体的にはどのような活動をしていますか?
今は、NIEDで「公共」という科目の副教材を作る企画に参加しています。公共は高校の新しい必修科目で、「社会の一員としてどのように考え、行動するのか」を学ぶことを目的とした科目です。「どのように行動するのか」を高校生たちが主体的に考えることができるような参加型のワークショップを取り入れた教材ができればと思っています。
また、担任クラスのホームルームの時間でジェンダーやLGBTについて考える参加型のワークショップを行い、社会の課題について主体的に考えることを学んでもらうための取り組みも始めています。
これから目指すことは?
自分の軸となるものは「教育」ですので、今後は「教育」によってどのような社会を実現させていきたいのかを具体的に考えて、それを活動に繋げていきたいと思っています。地域の大人が先生となり、地域で子どもを育てていく。そんな地域全体で教育を行っていける環境が作れたらいいですね。
そのために今は、勤務している高校のある高山市で「まちスポ飛騨高山」などを通してネットワークを作ったり、地域の現状を学んだりしているところです。高山市は少子高齢化が進む街ですので、街を活性化させて人口減少に歯止めをかけるためにできることを模索しています。支援を「してあげる」のではなく、「一緒にやっていく」という意識で、子どもたちの未来のために自分ができることをやっていきたいですし、そのためにも多くの現場を見て、学びたいと考えています。
Nたま研修中のグループ発表(中央が髙田さん)