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協力団体

社会課題を構造的に見る

Nたま14期生 ひがし憲吾けんごさん

社会貢献を仕事にしたいと思うようになったきっかけは?

僕自身が障がいをもった兄弟がいる当事者という点です。兄たちと接する中で、社会が整備されていないから生きづらい想いをしているのでないかと感じていました。また、高校生の時に東日本大震災の被災地から引っ越してきた人から現地の壮絶な状況を聞きました。そこから政治や原発の問題に関心が向くようになりました。

Nたま研修期間中に印象に残っていることは?

一番に浮かぶのは講師の織田元樹さん((特活)ボラみみより情報局代表)がNGO・NPOのおもしろさと厳しさについて本気で教えてくださったことです。中でもひとりの人間ができることには限界があるという言葉が印象的です。織田さんとお話させていただく中で感じたことは、確かにひとりの人間にできることは限りがあるけれど、そのひとりを増やしていき、関心の総量が増えていけば社会が良くなっていくということです。

Nたまで学んだことで現在、役立っていることは?

Nたまの講座で学んだ、社会の見方・捉え方が現在の仕事で生きています。それは、なぜ社会問題が発生してしまうのかということについて、構造的に社会を見ることが大事ということです。どのような背景があって課題が生まれているかということを理解し、どういうアプローチをしていけば、困っている人が減っていくかということをNたまで学びました。

お勤め先の「株式会社Ridilover(リディラバ)」について教えてください。

リディラバは「社会課題をみんなのものに」をスローガンに掲げていて、僕は、webメディアの「リディラバジャーナル」の編集者です。社会問題を構造的に見てどこに課題があるのか様々な人に話を聞いて明らかにしています。読者は「社会課題に対して活動されている方」が多いです。状況の背景を知る教科書のように活用してくださっています。

社会課題について記事を書くときに気をつけていることは?

記事を書くときに僕たちが大切にしていることは価値中立ということです。社会課題にはたくさんの人が関わっていて、一概に誰が悪いということが言えないケースが多々あります。ですから、当事者や被害者の方々の自己責任というのでなく、社会の構造が複雑に絡み合って結果的に起きているということが僕たちが伝えたいメッセージです。

Nたまクラウドファンディング(2022年11月に開催)の記事をHPに執筆してくださいましたが、どのような想いが芽生えましたか?

開設当初からある、NGOとスタッフのミスマッチであったり、人材が育たないという課題は20年近く経った現在でも起こっていることです。今回104人というたくさんの方にご支援してくださることになりましたが、社会を良くしたいと思っている人は増えています。そのような人たちの第一歩を提供してくれるNたまは、もっともっと多くの人を巻き込んでいけるポテンシャルがあると感じています。

社会問題を構造化するメディア「リディラバジャーナル」