【2015年1月号】おススメの本・DVDなど
【2015年1月号】おススメの本・DVDなど
当センター会報『さんぐりあ』より、編集委員がオススメする
「NANGOC RECOMMENS(なんごっく りこめんず)」の中から、
本・DVDを抜粋して、ご紹介します。
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ポイントが名古屋NGOセンターに還元され、中部地域のNGOの活動に役立てられます。
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●会報2015年1月号より抜粋
●丹羽輝明のオススメ
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『自動車の社会的費用』
【著 者】:宇沢 弘文
【発行年】:620円
【出 版】:岩波新書
【発行年】:1974年
9月に他界した経済学者の宇沢弘文が高度成長期に書いた本。
当時かなり読まれたのでご記憶の年配の読者も多いと思う。
ある経済活動が社会全体に影響を与えて被害を及ぼすとき
「外部不経済が発生している」といい、発生者が負担していない
費用を「社会的費用」という。
この額を東京都内では年間200万円と試算して、自動車税や
ガソリン税で一部負担しているものの、まだまだ足りないと指摘した。
それから40年。乗用車の保有台数は1,500万台から6,000万台に
増え1人1台が当たり前になった。
交通事故による年間死者数は17,000人から4,000人に減少する
など環境も大きく変わりつつあるが、自動車が社会的費用を
与え続けていることは忘れてはならないと思う。
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●白井悠のオススメ
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『南国港町おばちゃん信金
「支援」って何?”おまけ組”共生コミュニティの創り方』
【著 者】:原 康子
【価 格】:1,800円+税
【出 版】:新評論
【発行年】:2014年
認定NPO法人ムラのミライ(旧:ソムニード)が南インドの
ビシャカパトナムに”おまけ組”の共生コミュニティ、
「おばちゃん信用金庫」を設立した。本書は現地に駐在し、
プロジェクトリーダーとして関わった著者、原康子さんと
インドのおばちゃんたちのすったもんだの奮闘記だ。
本書の中に「援助ヘルメット」という言葉が出でくる。
これは援助の対象になっている人は貧しい人だなど、
援助する側の勝手な思い込みで現場に乗り込むことを
意味している。誰もが気づかないうちにこのヘルメット
をかぶってしまうかもしれない。
援助プロジェクトを赤カブ漬けに例え、会話は岐阜弁。
そして、ガイドブックにも載っていないようなローカルな
お菓子屋さんの紹介や4コマ漫画など、読んでいると
とても親近感がわく。
ムラのミライの共同代表の和田信明と中田豊一が執筆
した『途上国の人々との話し方』もぜひ参考にしてほしい。
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●松田薫のオススメ
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満蒙開拓平和記念館 /
映画『望郷の鐘―満蒙開拓団の落日』
戦時に国策で旧満州に多くの日本人が渡り入植した「満蒙開拓」に関する
全国唯一の博物館として、全国で最多の開拓団を送り出した長野県南部に
2013年に開館。
資料のみならず、当事者の手記やビデオメッセージもあり、国に騙された
被害者でありながら、もともと暮らしていた中国人の土地を奪った加害者
であることの葛藤、終戦後わが子を残し命からがら逃げなければなら
なかった苦悩など、大変胸に迫るものがある。
記念館からほど近い長岳寺の住職を務めた故・山本慈昭さんは、中国
残留孤児の肉親捜しに生涯を捧げ、「中国残留孤児の父」と呼ばれている。
山本さんを主人公にした映画『望郷の鐘―満蒙開拓団の落日
(主演:内藤剛志)』も2014年12月より全国で順次公開されており、
名古屋でも2015年2月、シネマスコーレにて公開予定だ。
【住所】:長野県下伊那郡阿智村駒場711-10
【TEL/FAX】:0265-43-5580
【開館時間】:9時30分~16時30分(入館は16時まで)
※団体予約の場合は調整可能
【休館日】:火曜日(祝祭日の場合にはその翌日)、
第2・4水曜日、年末年始等
【入館料】: 一般500円
【ウェブサイト】:http://www.manmoukinenkan.com/
【映画『望郷の鐘』】:http://www.gendaipro.com/bokyo_new/index_top.html