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【2015年4月号】おススメの本・DVDなど

当センター会報『さんぐりあ』より、編集委員がオススメする
「NANGOC RECOMMENS(なんごっく りこめんず)」の中から、
本・DVDを抜粋して、ご紹介します。  

*リンク先をクリックして該当商品をご購入頂きますと、金額に応じた
ポイントが名古屋NGOセンターに還元され、中部地域のNGOの活動に役立てられます。
また、別の商品をご購入される際は、当センタートップ画面(http://www.nangoc.org/
より楽天またはヤフーをクリック頂いた後にご購入いただけますと、
ポイントが還元されます。(リンク先の変更等が生じることもございますので、
商品ご購入の際は今一度、商品内容のご確認をお願いいたします)

●会報2015年4月号より抜粋

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丹羽輝明のオススメ

「エコロジー的思考のすすめ」

●著者:立花 隆
●価格:637円
●発行/年:中公文庫 1971年

 「脳死」、「宇宙からの帰還」、「知のソフトウェア」などの著書があり、
多方面に活躍するノンフィクションライターの立花隆が、44年前の30歳の時に
書いた本。
 高度成長による経済の発展の裏で、水俣病や四日市ぜんそくをはじめとする
公害が社会問題化していた、環境庁が発足する前の時代だ。
 エコロジーとは生態学と訳され、生物の生活の容態を研究する学問だ。
抽象化して考える物理や化学ではできるだけ単純化して法則を導きだそう
とするが、著者はその逆にエコロジー(生態学)的に考えることの大切さを
述べている。
 「なぜ」よりも「どのように」を重視する考え方だ。
 食物連鎖、資源のリサイクル、公害問題などをエコロジー的思考に
よって読み解いてゆく。なんと炭酸ガスによる温室効果にも言及している。
 比較的薄い書籍だが、当時の人は何のことかよくわからなかったと思う。
 発行された時点では世界の人口は36億人だったが、現在では72億人だ。
この本のデータは古くなったが、エコロジー的思考の重要性はいっそう
高まっている。

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水谷洋子のオススメ

「世界の果ての通学路」

●制作:2012年 仏
●上映時間:77分
●参考価格:4,104円

 毎朝15km、サバンナの道を2時間かけて通うケニアの兄妹。
兄は手で地面を掘り起こし、染み出てくる水で制服を洗う。
 父親から通学路で象に出会った時にどうするか指南を受ける
…命がけの通学だ。
 モロッコの3人の女子学生は、女子には教育は必要ないという古い
慣習がまだ残る村から、山々をぬうように22㎞の道を4時間かけて
寄宿舎へと向かう。
 アルゼンチンの兄妹は、パタゴニアの岩山の崖っぷちや広野を、
1時間30分かけて毎朝、馬に乗って通学。
 そして、インドの3人の兄弟、13歳の兄は車いすだ。弟2人で
デコボコ道を押し、毎朝4kmの道を1時間30分かけて通う。河で立ち
往生したり、タイヤが外れたり…。
 何故にそんなに苦労して、命がけで学校へと向かうのか?
子どもたち(やその親たち)は教育こそが、自分たちの家族や村や
国の苦難を乗り越えられるすべだと知っているからだ。
 学校へ行って勉強することにキラキラした未来を感じているから…。
 日本の子どもたちに是非見てもらいたいと思う。
 詳しい説明などない。子どもたちがひたすら学校へと向かう姿が、
世界の果ての美しい映像とともに淡々と映し出され、静かな感動
を呼ぶ。
 数々のドキュメンタリー賞を受賞。

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丹羽輝明のオススメ

「瑞浪市化石博物館」

 ハート・フォー・ザ・ワールドさんへの取材の帰りに寄ってみました。
1700万年前はこのあたりまで伊勢湾が広がっていたため、瑞浪市では
クジラや貝殻の化石が多く見つかっているそうです。
 約3,000点の化石やジオラマなどで、当時の瑞浪が再現されています。
ぜひ立ち寄ってほしいのが、化石の地下壕。1945年頃、戦闘機の部品を
作る名古屋の工場が疎開するために約8kmのトンネルが掘られており、
その一部がそのまま公開されています。
 工事に携わったのは強制連行された朝鮮人と中国人で、重労働と
栄養失調などで多くの死傷者が出たとパネルに書いてありました。
地下壕の天井や側面には、無数の貝殻の化石が露出していて間近で
見ることができます。

岐阜県瑞浪市明世町山野内1-47(JR中央線瑞浪駅から約2㎞)
電話0572-68-7710 開館時間9:00〜17:15 入館料大人200円

*瑞浪市ホームページより
http://www.city.mizunami.lg.jp/docs/2014092922650/