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【要望書】「現在ガザ地区で起こっているジェノサイド(大量虐殺)を止める報道を!」日本YWCAに賛同しました

名古屋NGOセンターは、日本YWCAが実施する次の賛同呼びかけに賛同しました。

要請書「現在ガザ地区で起こっているジェノサイド(大量虐殺)を止める報道を!」(賛同呼びかけ)

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報道関係者各位

ハマス等の攻撃に対し、イスラエル軍による報復、ガザの完全封鎖、おびただしい数の戦力による地上進攻が懸念される中、ガザにおいては人道回廊が未だ確立されていないこと、人々がエジプト国境に追い詰められ苦難を強いられていること、病院の破壊などが行われ、世界中の耳目が集まる中、事態は収束せず悪化の一途をたどっていることに、深い悲しみと憤りを覚えます。
即刻止めねばならないことは、パレスチナ・イスラエル双方、無辜の人々が犠牲となることです。
公正な報道が、尊い命を守り、世界平和を希求する世論の醸成に資するものと信じ、下記の点を強く要請いたします。

1.イスラエルを擁護する米国追従の報道ではなく、政治的に中立な立場で、公正な報道を。

報道に携わる方が、まず、イスラエル建国とパレスチナ難民発生にいたる近現代史、国際法や国連勧告を無視して続くイスラエルの占領政策を知ってください。平和を作り出すために声を上げている研究者、NGOスタッフ、あらゆるpeace making operator(紛争の平和的解決のためにはたらく人々)の声を市民に届ける機会を作ってください。正確なことばを選んで報道してください。

2.ガザの置かれている地政的な状況を把握し、できる限り現地に取材をして、読者に状況が見えるよう具体的な事実の報道を。

日本人にとってガザは遠く、イメージしにくい場所です。「ハマスとイスラエル、どちらに大義があるのか」という観点からではなく、人道の観点から、罪なき市民の殺戮を止めなければなりません。国際法を無視した形で70年以上続く占領下で、人々がどのような暮らしを強いられているか、圧倒的な軍事力の差のもとで、一般市民が無差別に命の危険にさらされている状況を伝え、殺戮を食い止めるための報道に尽力してください。

3.特に弱い立場に置かれている、女性、こども、障がい者、高齢者、避難が困難な人々に寄り添い、市民の声を届ける報道を。

ガザでは人口の半分がこどもです。勧告にしたがいガザ南部に避難した人たちも、着の身着のまま、行くあてのない避難を強いられています。その途上でも数多くの人命が奪われています。エジプトの国境が開かれたとしても、そこは砂漠です。現地の人の声がきこえる報道を望みます。

4.ガザ、西岸地区共にパレスチナ被占領地域の日常が悪化の一途を辿る現状に鑑み、一時的な関心が去っても継続してパレスチナ問題の報道を。

ヘッドラインニュースがあっという間にウクライナからパレスチナに切り替わりました。ニュースはショーではありません。平和を希求する市民に、問題の根源を伝える報道を心掛け、継続してください。

5.国際社会が平和を作りだすための提言を!オピニオンの提示を!

パレスチナ問題は、パレスチナ-イスラエルだけの問題ではありません。国際社会が無視し続けることで、犠牲となる人はこれからも増え続けます。日本政府にも平和外交でのリーダーシップの発揮を求めます。

以上