【ウクライナ危機に関する声明】チェルノブイリ救援・中部
2022年2月27日
NPO法人チェルノブイリ救援・中部(日本)
ウクライナ危機に関する声明
ロシア軍によるウクライナ侵攻に強く抗議し、ロシア軍のウクライナからの速やかな撤退を求めます。
私たちは1986年、旧ソ連で起こったチェルノブイリ原発事故によるウクライナの被災者救援にこの31年間関わってきました。世界最初の大規模な原発事故により多くのウクライナの人々が故郷を追われ、健康被害に苦しめられる現実を見てきました。被災地域の住民の方々はもとより、自らの犠牲を顧みずウクライナの為に働いた事故処理作業者とその家族の方々は今も苦しんでいます。ウクライナの人々に再びこうした苦しみを味わって欲しくありません。
この度のロシアによるウクライナでの戦闘行動は、改めてウクライナの人々にただならぬ苦難をもたらし、子ども達の未来にも大きな暗雲をもたらすものです。ウクライナ国内の問題に外国勢力が軍事力をもって干渉することは如何なる理由でも許されるものではありません。全ての国家間の問題は対話と外交により解決すべきであり、武力や戦争では解決できません。このことは過去の2度にわたる世界大戦とその後の様々な国際紛争を経て人類が学んだ教訓です。広島、長崎の原爆投下から70年以上経った今も、私たちは地球から核兵器を無くす事が出来ていません。核抑止力をもって戦争をなくす、という愚かな選択を私たちは断じて許しません。
この度、ロシア軍がチェルノブイリ原発を占拠した事で、今後どのような事態が起こるか国際的な不安が高まっています。私たちはロシア軍が速やかにウクライナから撤退し、いかなる軍事的手段も用いず、ウクライナとロシア双方の対話と外交によって、市民の命を第一とした新たな未来が拓かれることを強く求めます。
<声明の賛同を募集しています>
賛同いただける場合は、こちらのフォームよりお願いします。
※賛同は団体名、又は個人名でも結構です。賛同者については随時、ホームページなどで公表させて頂きますが、プライバシー保護の観点から連絡先などは公表しませんのでご安心ください。
Statement on the Ukrainian Crisis(声明文・英語)
※NPO法人チェルノブイリ救援・中部HPはこちらから